「ようクロコダイル、元気にしてるか?」 「…フン」 最初に比べれば懐いてきた方かなー。こっち見てくれる分マシかなー。 鰐って手強い。中々懐かないよなぁコイツ。 「なあ、知ってるか? お前を倒したモンキー・D・ルフィ。あいつ今1億だぜ」 「…だから?」 「あいつきっとまだ伸びるぜ。2億3億なんてすぐ辿りつく」 自分を倒した男の話なんて聞きたくないんだろう、ぎろりとこっちを睨んだ。すげえ迫力ある。 けどそれに構わず、手に持ってた銃の上に顎を乗せてけらけらと笑ってみせる。 クロコダイルは眉間に皺を寄せて、チッと舌打ちをした。聞こえてるぞコラ。 「気になんねェ? お前を倒した男だぜ」 「関係ねェな…おれはもう娑婆に興味はねェ」 「へー、マジか。そんなに此処気に行ったの?」 「クハハ…無限の退屈ってのも、悪くはねェさ…」 ジャラ、とクロコダイルの手錠が音をたてた。珍しく笑っているクロコダイルがこっちを見てる。 「…青髪」 「だ」 「てめェもいるしな」 ク…ク…クロコダイルが…デレた…!? これだけ手を焼いてやってもデレなかったあのクロコダイルが! ついに俺にデレた面を見せてくれた! 今日は赤飯か! よし赤飯炊こう! 「てめェをどうすれば殺せるか考えるだけで退屈はしねェ」 「…あ、そう…」 …まあ予想はしてたさ、うん。