俺さまは、ロイドの一部なんだ。 ロイドの綺麗な綺麗な翼の中の、数枚のはね。 抜け落ちるその瞬間まで、俺さまは確実に「ロイド」。 「ゼロス」という存在に成り得るそのときまで、俺さまはロイドなんだ。 だから常に一緒にいて、一緒に笑うんだぁ。 ロイドが笑えば俺さまも笑う。 ロイドが泣けば俺さまも泣く。 うん、そんなかんじ。 でも俺さまは黄色だから、ロイドの中じゃ少し浮いちゃうんだ。 それを摘むも摘まぬもロイド次第。 俺さま自分からは逃げられないからね。 なあロイド、お前が俺さまを摘んだんだぜ? ――ゼロス、信じてもいいのか? 一度離れたらもう戻れない、 だから俺さまはもう戻らない。