「次の方、どうぞ」 「はじめまして、閻魔さん。私は聖徳太子です。天国行かせてください」 「……個性的な人だねぇ」 「もういっそのこと地獄でもいいです」 「へー、珍しい。なんで?」 「いやぁ、妹子なら地獄にも来そうだなぁって」 「妹子? えーと妹子妹子……あぁ、遣隋使か」 「いつまで経っても私を敬おうとしない不届き者です」 「……大事だったの?」 「……、まぁ大事っちゃ大事って言うかいやそのあの本当は別にあんな芋なんて私は大事に思ってなんか」 「そう。大事なんだ」 「……う」 「……じゃあ、現世に……後悔は?」 「ないですよ」 「……なんで? 置いてきたんでしょう、その人」 「だって、私の為に妹子が泣いてくれたから」 「だから私は、先に天国で待ってるぞって言っちゃったんです。ということで天国行かせてください」 「……そ、う」 つづかなーい