「や、ロード」
「!」

嗚呼可愛い笑顔。キラキラして見えるよロード。
そんな可愛いロードは俺の腹目がけて猛タックル。
ぐふっ……い、いいものをお持ちで。

「どーしたのぉ? わざわざ学校まで来てぇ」
「迎えに来たんだよ」
「本当ぉ?」
「本当。ウレシイ?」
「嬉しいよぉ」

ニコリと笑うロードが光って見えるのは俺だけじゃないハズ。
特にシェリルあたりは、もう天使のように見えるに違いない。俺にも見える。

「帰ろう、ロード」
「うん!」

あぁ妹ってカワイイ。
シェリル、羨ましいな。俺も毎日会いたい。
エクソシスト、やめよーかなぁ。

「学校、楽しかった?」
「ぜーんぜん」
「はは、そっかぁ」

いつもそうだもんね。

「そぉいえば」
「ん?」
「そっちの仕事、どんな感じ?」
「んー、つまんないよ」

楽しいことと言えばみんなで撮った写真を見ることと、
ラビで遊ぶことくらいしかない。

「そっちこそ、破壊は進んでる?」
「ハート以外なら、結構壊してるよぉ。ティッキーが」
「ティキも大変だよね」
「そぉ? ティッキーだから、いいんじゃなぁい」
「それもそうだね」

ティッキィだから仕方ない。
うん、そうだ。

「いっつも思うんだけどぉ」
「うん?」
「ハート、実はレイヤが持ってるんじゃない?」
「ええっ? まさかぁ」

そりゃ俺は二つもイノセンスを宿してるけど。
でもそれは、きっと異端者だからであってそうではないだろう。
もしかすれば110個目と111個目のイノセンスかもしれないほどだ。

「そんなはずないよ」
「どうしてそう言い切れるのぉ? 壊さなきゃわかんないじゃん」
「だってもしそうだったら、ツマンナイでしょ?」
「ツマンナイ?」

ロードが珍しく、不思議そうな顔をしている。

「そう、ツマンナイ」
「……そんな理由ぅ?」
「そんな? 十分だろう?」

俺は絶対にハートじゃないんだよ、ロード。
イレギュラーがそんな重役、担えるワケないだろ?

「ふーん……まぁいいや。ねぇ」
「うん? なぁに、ロード」
「髪、切らないでね」
「へ?」

髪?
別に伸ばしてるワケでもないし、今度切ろうとは思ってたんだけど。

「は髪長い方がカッコイイよぉ」
「ホント? じゃあ、このまま伸ばそうっかな」
「うん」

ロードにカッコイイと言われて喜ばないオトコはいないよ。
むしろ喜ばなかったらソレはオトコじゃないね!

「はそのままでいてねぇ」
「ロードが望むなら、このままでいるよ」