「奴らと同じ悪魔だ!!」 「……ティキ」 ティキはアレンに殺された。 ノアを殺されただの人間に成り下がった。 本来なら覚醒するべき展開。 覚醒、しない。 まだか、まだか、まだか? アレンとチャオジーが煩い。 「チャオジー……!」 「落ち着いて、チャオジー」 覚醒しない。覚醒しない。覚醒しない? どうする。どうする。ティキが死んでしまう。 ティキが……ティキが死んじゃう! 「――"黙れ"クソヤロウ共」 「……!」 「ティキは俺が連れていく」 「……?」 ラビの鉄槌を借りたままで良かった。 槌を伸ばしてティキを抱く。ぐったりとしていて、意識は全くない。 ついでにレロも持っていこう。滑りやすい口は塞ぐ。 「ノアは死んだんだから、ティキはただの人間でしょ」 喋ってイイから、早くソコ"退いて"。 ティキを休ませたい。 「っでもノアはノアだ!」 「“元”ノアだ。それに情報を引きずりだせるカモしれないだろう?」 「……え?」 「尋問でも拷問でも、何でもすればイイ。ただの人間に抗う術などないんだから」 アレンやリナリーが、絶句している。 俺がそんなコトを言ったのがそんなに驚きだったんだろうか。 でもそうだろう? そう言えば、納得してくれるでしょ? 俺はティキを守り抜く。冷酷なエクソシストだと言われても。 「チャオジー。それでもティキが何も吐かないのなら、お前がどうにかすればいい」 「え……っ」 「煮るなり焼くなり……ね」 * 実は知識有トリップ設定でした