注意点
・ラビがドMかもしれない
・ラビが超キモいかもしれない
・ラビが似非
・名前変換はない
・言いたいことはでも結局幸せだよということ

OKならそのままスクロール











― Mの5つの要求 ―



























01 突き放してください

オレはブックマンさ。
ブックマンだから、仲間はいらない。
当然、恋人もいらない。
出来てしまったって、どれもこれも突き放さなければならない。
けどオレは、突き放すことが苦手だ。
頭をフル回転させて酷い言葉を並べても、口には出せない。

「ラビ」

でもオレには恋人がいる。
大好きで大好きで大好きで、大好きな恋人。
甘いあまい微笑みで、これまた甘い言葉をくれるひと。
突き放すなんて出来ない。いつもいつもいつも。突き放せない。

いつも甘やかしてくれるあの人を、オレは突き放せない。


だからオレは、突き放してくれるのを待っています。
(どうかオレが堕ちる前に、突き放して)























02 罵ってください

罵ってください。罵ってください。
オレを罵ってください。
いつものような甘い言葉はいりません。

蜂蜜のような甘い言葉をかけてくれます。
煎茶のような苦い言葉はかけてくれません。

罵ってください。罵ってください。
オレを罵ってください。
突き放すように罵ってください。


はやくはやくオレを罵って
(オレがお前なしで生きられなくなる前に)























03 踏みつけてください

あの人はAKUMAには容赦がない。
倒れた屍を踏みつけて楽しそうに嗤う。
それがオレに向けられたら、どう感じるんだろう?

「なぁ、オレのことも踏みつけて」

言ってみたいな。言ってみようかな。
それとももっと冗談めかしてみようかな。
いつものようにヘラヘラヘラヘラ笑って、言ってみようかな。

「オレのことも踏んで欲しいさ〜」

それなら踏んでくれるかな。
それとも気持ちが悪いと捨ててくれるかな。

何度思っても、結局今日も言えないままに本部へ戻る。
そして彼は元通り甘く微笑んで、
「おいで」
と言うんだ。オレはいつもその言葉に呆けて、つい従っちゃうんさ。
嗚呼、偶には逆らって、踏んで欲しいのにな。


オレの心を踏み躙って
(そしてオレのことをゴミみたいに捨てて欲しいんさ)























04 殴ってください

あの人はオレを殴らない。怒っても殴らない。
ジジィなんかはポコスカ殴るけど、あの人に殴られたことはない。
白髪があの人にタックルする。黒髪があの人に斬りかかる。巻き毛が怪しげな薬を出す。

「なにすんだこのバカ!」

白髪。黒髪。巻き毛。あの人はオレ以外は殴る。
赤い髪は嫌い? 聞いたら意味不明と言われた。オレもそう思う。
どうしたらあの人はオレを殴るんだろう?

元帥ですら物怖じせず殴るあの人は、オレは殴らない。
赤い髪も好き? 聞いたら意味不明と言われた。オレもそう思う。

白髪。黒髪。巻き毛。赤髪。あの人はオレ以外は殴る。
なんでと思いきって聞けば恋人だからと単純な返答が返ってくる。
今度はオレが意味不明と答えた。あの人は不思議そうな顔をした。
だってそれって、結局オレのこと殴ってはくんないってことさ。


偶にはオレのことも殴ってください
(そして見るも絶えない顔にしてそのまま投げ捨てて)























05 首を絞めてください

「首を絞めて欲しいさ」

そう言ったら、変な顔をした。あ、初めて見る顔。
聞かれた。なんで?
答える。だって幸せだって聞いたから。
あの人はまた意味不明と言って、笑った。

そしてゆっくりとオレのマフラーを持って、

絞めてはくれなかった。
軽く引っ張って、それだけ。
そんで、一言。「お前、幸せ?」
わかんない。答えればまた笑った。

「じゃあ絞めなくて、いいじゃん」

そう微笑んで彼はオレの頭を優しく撫でた。
嗚呼やっぱり、結局絞めてくれないんだ。
むぅと抱きつけば、珍しくケラケラと笑って言った。



俺の好きなその掌で思いっきり首を絞めてください
(ぽかんと呆けていたら冗談だと笑われた)






















お題提供元 [ ロメア ]